社会人になると、求めらるのは、「結果」です。
どれだけ努力したか、どれだけ頑張ったかは、顧客にとってはあまり関係のないこと。
顧客が求める品質に応えていく、つまり「結果」を出すことが、顧客にとっての、企業としての価値です。
ですが、「結果を出すこと」よりも「プロセスを体験すること」が重要な時期があります。
それはまさに、学生時代。
2021年度も、岸和田高校 情報ゼミ(SSH:スーパーサイエンスハイスクール)のオンライン講義が始まりました。
初回講義は、各講師が、生徒1人ずつと面談。
それぞれの研究テーマと、その手法についてディスカッションを行いました。
明確なゴールやビジョンが見えている生徒や、
テーマは決まっているけれど、その内容や方向性、着地点が定まっていない生徒など、
現時点の状況はさまざまでした。
一社会人として、生徒一人ひとりの考えをヒアリングしていくなか、掲げている大きな目標に対して、実現可能か?をつい考えてしまうのですが、
私たちが絶対に忘れてはいけないこと。
それは、この授業で最も大切なことは、実現し、結果を出すことではなく、
目標に向かって、実現させるために、試行錯誤すること。
思考、情報収集、実践、分析、検証
それらすべてのプロセスを体験することが、何よりも重要なことです。
その経験こそが、大人になってから、「結果」を出すために試行錯誤し、努力する力となるのです。
たくさん失敗できるうちに、できる限りたくさんの失敗をしておくこと。
それは若い世代に与えられた、特権ですよね。
これらを改めて理解し、生徒と寄り添い、新たな可能性をともに見つめていきたいと思います。