訪日外国人が年々増え続ける中、日本も一人一人がグローバルな人材になることが必要とされています。
この情勢の中で、引け目を感じずに自信を持って海外の方々と接することができるようにと、奈良県にある和菓子屋さまをサポートさせていただいております。
目標
①語彙力・英語でのコミュニケーションの基礎を身に着ける
②「話せない」を「話せる!」の自信に変えること
③実践の場で活かす
【英会話】の講座と【接客英語】の講座、各月1回(2時間)全12回のコースです。
各講座での様子をこのページでご報告させていただければと存じます。
実施日時
2018.6.14 Tuesday(第6回/12回)
講座内容
- 商品説明
- ご案内→ご注文
これまで学んできた内容を踏まえ、様々なパターンでのご案内→ご注文の練習をしました。今回は2人ペアになっていただき、店内の入口からお席までの実際のご案内、ご注文のロールプレイングを繰り返し行いました。
【今回の流れ】
・少人数の場合
・大人数の場合
・満席の場合
↓
・ご案内
・ご注文
・おすすめ
・その他の表現
講座でお伝えしたフレーズの一部・ポイントをご紹介したいと思います。
①ご来店時の声の掛け方 “Hello. How are you? How many people?”
日本語では、「こんにちは、いらっしゃいませ。何名様でしょうか?」とお声掛けするのが一般的かと思います。英語圏ではいらっしゃいませにあたる”Welcome”よりも”How are you?”のお声掛けと共にお客様をお迎えする場面が多く見られます。
「2名様ですか?」とお伺いする時は、”Hello. How are you? For two?”となります。
日本では見知らぬお客様にその日の調子を聞くことは珍しいと思いますが、英語圏での”How are you?”はお店の人だけでなく、町で道行く人、ホテル・空港搭乗ゲートなどあらゆる所で何気なく使われている言葉です。
②「お席が分かれてもよろしいですか?」 ”Would you mind sitting separately?”
何かを依頼したい時に使えるのかこの”Would you mind~ing?”です。”mind”は「~を気にする、~を嫌がる」という意味です。
この場合お客様からは”No, we wouldn’t. No problem.”等と返答があることがほとんどかと思われます。ここでの注意点は、mind→「気にしますか?」と尋ねているので返答は、気にされない場合は”No”、気にされる場合は”Yes”となります。
③「かしこまりました。」”Certainly”, “Sure”
スタッフさまで、「いつも”Ok.”と言ってしまうのですが、何か丁寧な返し方はありますか?」とご質問をいただきました。ここで使えるのが”Certaily”。こちらは日本語の「かしこまりました。」にあたる丁寧な表現です。もう少しカジュアルに返事をしたい場合は、”Sure.”「もちろんです。」なども一般的な返事の仕方です。
④「少々お待ちください。」のバリエーション
・”Just a moment, please.”
⇒他のテーブルでの接客中で、「お次お伺いいたしますね!」の状況。
・”I’m coming!” / “One second!” / “Two seconds!”
⇒接客はしていないが、今現在両手がふさがっているので「この後すぐお伺いします!」の状況。
こちらはカジュアルな表現として使われます。”second”と「秒」を使って表現するのは英語のおもしろいところですね。
⑤「恐れ入りますが・・・。」 ”I’m afraid…” / “We’re (I’m) sorry but…”
日本語にあたる「恐れ入りますが」や「申し訳ございませんが」はこのようなワンクッションフレーズを添えて伝えることができます。
例えば、本日分の商品が売り切れになってしまった場合、
「恐れ入りますが、こちらは本日終了してしまっています。」
⇒”I’m afraid we’re finished with this today.”となります。
英語は日本語よりカジュアルな印象を持つこともありますが、やはりどの言語でも場が和らぐ言葉があるとより親切ですね。
実際の日々の接客のシチュエーションを想定し、注文内容にアレンジを交えながら練習されている風景です。
成果
「今までは一言英語やったけど、”I’m afraid”をつけたらいいんやね」と何度もフレーズを練習してご自分の言葉として習得されるなど、英語でのサービスの向上に取り組まれる様子もうかがえました。また「冷蔵保存・日持ちの説明ができるようになりました」、「よく聞かれる場所の道案内ができるようになりました」など、これまで講座でカバーした内容を着実にマスターされていらっしゃるお声も聞くことができました。
課題
一方、「ネイティブの方の英語が聞き取れない」とのお声も何名かのスタッフさまから挙がりました。リスニングのおすすめ教材をご紹介するなど、よりスムーズかつお客様があたたかみを感じられるコミュニケーションができるように今後もサポートさせていただきたいと思います。
次回の戦略・対策
3ヶ月に1回設けている、日々の接客での疑問を解決するための「ご質問用紙」に寄せられたご質問内容を基に教材を作成し、皆さんで練習したいと思います。様々なご要望や食材に対してのご質問に遭遇する喫茶での表現に重点を置き、多方面からの質問を想定したロールプレイングを行います。完璧になる必要は決してありませんが、目標である「伝えられない」を「伝えられる」の自信を少しでも感じていただければ幸いです。